動物の意外性

サメの生態





サメは世界中で、500種類以上も確認されています。
獰猛な人喰鮫の代表は、ホオジロザメ、タイガーシャーク、
オオメジロザメなどです。

すべてのサメが、鋭い歯を持っているというわけでは
ありません。ジンベエザメのようにプランクトンを食べる
サメもいます。

中には、体長が、わづかの20cmしかないようなサメも
存在しています。

サメは脊椎動物であるにもかかわらず、体の骨は軟骨だけで
できています。そのため、海中をくねらせながら泳ぐことが
できるのです。

サメの全体の体の中で、硬骨があるのは歯の部分だけです。
歯は何度も抜け替わったりします。2週間に1回は生え変わる
ことになります。

一般の魚類は、体内に浮き袋を内蔵しているために、
泳がずに静止していても、自然に浮いていることが
できます。

しかし、サメは浮き袋を持っていません。
そのため、絶えず泳いでないと沈んでしまいます。

浮き袋の代わりに、大きな肝臓を持っていて、これが
浮力の調整に使われていると言われています。

サメが直接的に人間を襲うのはほとんどありませんが、
海でサーフィンをしている人やゴムのボートの上で
手足を出して寝ている人を見ると襲ったりします。

サメは、ボートの上の人間を海中から見ると
アザラシやウミガメと間違えて襲いかかるのです。



ホオジロザメの意外性





ホオジロザメは世界中の広い地域で生息しています。
日本近海にも迷い込んできて、松山沖や伊良湖岬の
海域でも実際に人身の被害が出ています。

通常のホオジロザメの体長は、5m前後ですが、中には
なんと11mを超える巨体も目撃されています。

ホオジロザメは、沖合から海岸線付近まで近づいてきて
アザラシやオットセイを捕食します。

他には、魚類や海鳥も捕食して、クジラの死骸を食べる
ことさえもあります。

アザラシを捕食するときには、水面から空中にジャンプして
捕らえる映像も映し出されています。

ホオジロザメは、一般的には、シャチやイルカに比べると
知能レベルがかなり低いとされています。

しかし、最近の研究によると、他の魚類に比べると高度な知能を
持っていて、学習能力にも優れていると言われています。

獲物を襲うときには、これまでの失敗を学習しながら
生かしていくようです。

ホオジロザメや他の一部のサメは、海中では絶えず泳いで
海水を体内に取り込んでいないと、エラ呼吸ができなくなり
ついには、呼吸が止まり、窒息死してしまうのです。



タイガーシャーク




タイガーシャークは、日本名ではイタチザメと呼んでいて、
メジロザメ科に属する獰猛なサメです。

タイガーシャークは、ホオジロザメに次いで体長の大きな
サメです。体長は最大で4mほどです。

タイガーシャークの名前の由来は、虎のような表面の柄から
きています。

人間が被害を受ける最も多いサメがホオジロザメで、
2番目が、このタイガーシャークです。

タイガーシャークは好奇心が旺盛なサメです。
通常は、サメが人間と海中を泳いでいても
襲ったりしません。

しかし、タイガーシャークは好奇心から、人間に近づいてきて
襲いかかる場合もあります。

タイガーシャークは何にでも襲いかかって食べる習性があるため
このサメを解剖した胃の中からは、浮き輪や看板なども出て
きました。



ジンベイザメ



 


ジンベイザメは、世界中の熱帯・温帯・亜熱帯に生息しています。
サメの中では最大であり、体長は17m~20mもの大きさです。

口の幅は1.5mにもなり、口の中には細かな歯が300本以上が
列状に並んでいます。

ジンベイザメは大量のプランクトンを食べ物としています。
プランクトンは、オキアミのような甲殻類やその幼生から成っています。

大きな口から、海水と一緒にプランクトンを吸い込んで、
吸い込んだ水の中から、プランクトンだけをこしりとり、
水はそのまま放出します。

プランクトンの近くには、イワシのような小魚、海藻も漂って
いるために、これらの小魚も一緒に飲み込みます。

浅瀬の温帯を好むジンベイザメなのですが、エサを求めて、
水温の低い500mもの深海に潜ることもあります。

ジンベイザメは、サメでありながら性格が穏やかであり、
人間の近くに泳いでいても危険性はありません。

ジンベイザメは卵生ではなく、卵胎生であり、300匹ほどの
稚魚も発見されています。

繁殖の頻度は非常に少なくて、2、3年に一度しか出産しない
ほどの繁殖です。




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