アオウミガメの生態
日本においては、5種類のウミガメが生息しています。
日本の砂の浜辺で産卵が確認さられるのは、アオウミガメ、
アカウミガメ、タイマイです。
ウミガメは、世界中の熱帯や温帯の海域で生息しています。
日本では、アオウミガメの産卵の様子が撮影されています。
アオウミガメは、日本では小笠原諸島や南西諸島で産卵
をしています。
1999年には、九州市の頴娃町で、また、2008年には
豊橋市の片浜十三里の表浜海岸でも産卵が確認されています。
アオウミガメの体長は1メートル前後であり、海岸の砂浜に
上陸するのはメスだけです。
オスは一生を水の中で過ごしていて、肺呼吸をするために
定期的に水中から顔を出して息をしています。
メスでさえも、産卵以外で陸に上陸するようなことは
ありません。
卵の直径は5センチメートル以下の球の形をしており
ふ化直後の幼児の大きさもほぼ5センチメートルです。
ウミガメは涙を流しながら産卵するようなことがよく
言われていますが、実際には生理的な現象です。
人間が出産するときのように、苦しみで涙を流して
いるわけではありません。
砂浜の中でふ化アオウミガメの幼児は、砂浜から出てきて
一斉に海に向かって行きます。
この素早い行動は、すでに生まれた直後から、外的に襲われる
のを悟っているかのようです。
砂浜から海にたどり着くまでにも、多くの危険が待ち受けて
います。
カモメなどの鳥に襲われ、砂浜をうろついているカニにさえも
捕食されてしまいます。
アオウミガメの幼児が成長して1メートルほどの大人になる
確率は、1万匹に1匹の割合と言われています。
砂浜から海中にたどり着いた幼児は、外洋に浮遊している藻類を
求めて海中を動き回り、その藻類を見つけると、その中に隠れて
生活しています。
アオウミガメの食べ物は、海草などの植物が主ですが、藻類位
なども食べます。
ときには、クラゲ、魚卵、海綿動物、などの動物性のものを
食べることもあります。
生まれたばかりのアオウミガメは海に向かう途中にカニに捕食
されていたのですが、大人になると、今度は反対にカニの甲羅を
噛み砕いて食べたりしているのです。
アオウミガメは海中での長い旅を続けて、その間に大型の魚や
サメなどに捕食される機会が多くなります。
普通の大きさのサメでは、アオウミガメに致命傷を与えることは
できないのですが、タイガーシャークなどの大型のサメは
アオウミガメの甲羅をかみ砕いたりして捕食します。
長い旅を終えたアオウミガメは、最後には、また自分の生まれた
故郷に戻って来ます。
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